先輩メッセージ

開発技術部 開発技術課Development &Technology Department

2016年入社

 

「こうした方がいいのでは?」を
製品に反映できる環境

 

天龍製鋸を選んだ理由・きっかけは?

私は高校から大学まで機械について学んでおり、モノづくりが好きだったことから、メーカー中心の就職活動をしていました。天龍製鋸で作っている鋸はモノづくりの原点と言っても過言ではなく、鋸がなければどんな原材料も製品にすることはできないことに強く関心を持ちました。また、木材から金属・コンクリートに至るまで多種多用な材料に対応できる鋸を製造していることや、100年を超える歴史があるということは天龍製鋸の製品を求めるお客様が世界中にたくさんいるに違いない、だからきっとやりがいのある仕事ができるだろうと感じたためです。

今の仕事の内容は?

主に金属用丸鋸(チップソー)の設計になります。営業担当者から「こんなものが欲しい」「既存の丸鋸(チップソー)の仕様を変えてほしい」などといったさまざまな依頼に応える設計をしたり、オリジナルの製品を作るために2次元CADを駆使して設計を行うことが多いです。また、お客様から期待通りの性能でなかった製品を預かり、実際に自分の目と手で原因を調査するといった仕事もしています。

EPISODE/成功談(嬉しかったこと)

自分が工夫して設計したものが注文をもらえたときです。ある時、お客様から「現在他社の鋸を使用しているが納期が非常にかかる上に価格も高いものがある。御社で何とかならないか」と依頼が来ました。他部署とも相談して、一旦分割して製作後にそれぞれを組み合わせるという工法を試してみました。初めは切断面が悪くなってしまいましたが原因を特定して改善を行った結果、お客様の依頼に応えることができ、無事注文をいただくことができました。

EPISODE/失敗談(失敗から学んだこと)

ある時、工場に確認せずに設計していまい、一部加工できないことが後から判明して迷惑をかけてしまったことがありました。
営業から製作依頼を受けた私は、その依頼の内容なら丸鋸(チップソー)のある部分は今まで通りで変える必要はないと思い込み設計をしましたが、それでは製造できないと工場の担当者にお叱りを受けました。こうした経験から、どんな製作依頼でも過去に同様の依頼はなかったか、同じような仕様のものはないか、その仕様を実現するためにはどういったことを確認する必要があるかなど、設計・開発は常に学び続けなければいけないと痛感しました。

魅力・やりがいは?

当社の製品は多品種少量生産がメインとなっています。刃先に使用する超硬チップや刃の形の選択肢も多く、材質や切断機によっても取り付けられる仕様が異なり、さまざまな仕様を設計する機会があります。特に自分が担当している金属用丸鋸(チップソー)は奥が深く、刃先の形に微妙な角度差や幅の違いがあることで切断面が変わったり寿命が変化したりするほど非常に繊細です。また、超硬チップの材質を変更することで寿命がまったく違ってしまったりと不思議なことも多い分野です。そんな経験や過去の実績から、自分なりに「こうした方がいいのでは?」という意見を製品に落とし込めるのがとても楽しいです。

将来の夢・目標は?

難削材加工用丸鋸(チップソー)の長寿命化です。技術の進歩に伴い、使われる素材も飛躍的に進歩しており、今までの設計ではほとんど切断できないような素材が現れてきました。そういった素材を確実に安定した品質で切断できる丸鋸(チップソー)を開発し、チップソーの可能性をもっと広げていきたいと思っています

仕事の面白さ・難しいところは?

新しいものを開発するとき、まず一回でうまくいくことはありません。しかし、うまくいかなかったからこそ、何がよくて何がダメだったのかを見つけることができるのです。その発見をもとに改善を続け、徐々に性能が上がっていくのを実感できるのが開発の面白さです。また、当社には切断機もあるため、私は自分で加工した丸鋸(チップソー)で試しに色々な金属を切断してみます。成功への期待感と失敗への恐れとが交錯する緊張感が試し切りの醍醐味です。

こんな人材と一緒に働きたい(求める社員像)

前向きに何でも取り組むような姿勢をもった人と一緒に働きたいです。当社の開発技術部の仕事は図面を描くだけではなく、社内での試し切りのほか、お客様の現場に出向き使用状況を確認したり直接お話を伺ったりと非常に多彩です。また、設計をする上で知っておくべき条件が山ほどあります。こうした仕事に躊躇することなくガンガン取り組んでいく姿勢をもった前向きな人を待っています。